はじめに
このシリーズの主筆のともです。本シリーズ「みんなをトリコにする写真をゲッター!!!」の初回が完成し、公開した翌日の深夜、もう続きを書き始めている小生です。(忙しくない内にできるだけ書いておこうという魂胆はなくはなくもない(;’∀’)・そして、画像素材作りがめんどくさくて全然進まなかったというのは大学生の堕落さを物語っている)
「中身はしっかりとしているのにタイトルがブッ飛んでる」「異質な記事が投下された」「ガジェット雑誌の記事みたい」などとシリーズ初回にして既に色々言われていますが、デジ研(初回を参照)をしすぎて写真を撮る方でのコツを全く話していないから、ブログに残しとこうという気持ちから始まったこのシリーズのコンセプトを変えるつもりは全くないっ!!!(#^ω^)
てことで「みんなをトリコにする写真をゲッター!!!」の2回目を始めていこう!!!
最後の明るさを決める要素:絞り(F値)
前回では写真の明るさを決める要素としてシャッタースピードとISO感度を紹介し、それぞれどんな特徴があるかを説明した(はず)。ただ、明るさを決める要素は3つあるとも言った。今回は最後の要素絞り(F値)を説明していく。
まず、「しぼり」という言葉を耳にしたとき、何かが頭に浮かばないだろうか?「俺(私)は理科が苦手なんだ!!!」という声が聞こえるかもしれないが、顕微鏡を使った観察の実験でも「絞り」というを聞かなかっただろうか?実は写真で言う「絞り」と、顕微鏡で言う「絞り」は実は同じようなもんなのだ。
顕微鏡では、絞りを緩めると光を取り込む量が増えて明るくなると同時に、ハッキリと見える部分が狭くなる。絞りをきつくすると光を取り込む量が減って暗くなると同時に、奥まではっきりと見えるようになる、ということを経験したのではないだろうか?実はカメラでも同じことが言えるのだ。ここからはカメラで絞りが写真にどのような変化を起こすのかを紹介しよう。
F値を下げたとき(絞りを緩めたとき)
上段でも言った通り、レンズが光を取り込む量が多くなるため同じシャッタスピード・ISO感度でもより明るい写真を撮影することができる。そのため、暗いシーンで高速な動きをとるときや、明るい写真を撮りたいけどISO感度を抑えてノイズを減らしたい(ゲッター①参照)場合に適している。しかし、顕微鏡でもハッキリと見えるところが狭くなる現象がカメラでも起きる。すなわちピントが合う範囲が狭くなるのだ。これを被写界深度が浅いという。前後のボケ感が増し、人や動物を撮影するときに被写体を目立たせることができるのだ。
F値が低い(f1.8)ために、動物の顔だけにピントが合っていることがわかる。
F値を上げたとき(絞りをきつくしたとき)
一方、絞りをきつくすれば、カメラが光を取り込む量が少なくなるので、暗い写真を撮影できる。(何度も何度も出てくるが)顕微鏡と同じように、ピントが合う範囲が広くなる。これを被写界深度が深いという。風景写真等を取りたいとき、すなわち写真全体(広いエリア)でフォーカスを合わせたいときに適している。しかし、f値を上げれば上げるほど、取り込む光量が少なくなるため、暗い場所でf値を上げるときは、シャッタースピードを長くする・ISO感度を上げるなどの対策が必要だ。シャッタースピードを長くするとブレやすくなるので三脚を使うべし。
遠景の写真でも広いエリアでピントが合っているのがよくわかる。
この、被写界深度が浅い・深いを図にしてみるとこんな感じ。
実際の作例でもボケ味の違いや写真全体の明るさの違いがお分かりになるだろう。
(左がf1.8、右がf16)
今までの話を要約すると、f値の値がカメラの絞り具合で、緩めると明るく、ボケ感が強くなり、絞めると暗く、ボケ感が弱くなる写真を撮ることができる。今までの違いを図にしてみるとこんな感じ。
スマホのポートレートってなんだ?
スマホでもボケ味が変化させることができる機能があったような…?って思った人がいるかもしれない。そう、スマホではポートレートでボケ味を変化させることができる。しかし、この機能ではボケ味の変化はカメラのように絞りの値を変化させることでの物理的なものではなく、コンピューターによって、疑似的に変化させているだけなのだ。
まとめ:写真の明るさを変えるということは…?
前回と今回で、同じ明るさの写真でも設定によっては明るく見せたり暗く見せたりすることができることを紹介した。スマホのカメラにはない「絞り」という要素がどのような役割を果たしているのかがお分かりになっただろう。次回はスマホと本物のカメラにはどんな違いがあるのか?ということを説明していこう。