みんなをトリコにする写真をゲッター!!!③

はじめに

 カメラの仕組みについて少々解説していったこの連載、あらかた写真を撮るうえで頭に入れておくべき要素を説明していった(はず。ピントは言わずもがな)。今回はスマホのカメラと本物(?)のカメラの違いについて解説していこう。初めてカメラを触る人にとって違いを考えたことがある人はそう多くないだろう。
それでは、「みんなをトリコにする写真をゲッター!!!」第3回、スタートッッ!!!¬o( ̄- ̄メ)バァン

違いその1:センサーサイズ

 カメラのセンサーって何ぞや?となった方もいるだろう。カメラでのセンサーは、レンズで捉えた光を電気信号に変える役割を持っている。スマホと一眼レフのセンサーの大きさは圧倒的な違いがある。下の図を見ていただこう。

出典:https://engineer-education.com/image-sensor_size/ | 3分でわかる技術の超キホン イメージセンサーのサイズを比較して整理!種類と用途、画質との関係は? アイアール技術者教育研究所

実際にスマホで使われるセンサーサイズは大きくても1/1.7サイズ程度が主流で(たまに1サイズ搭載といった変態スマホがSonyから…)、一眼レフやミラーレスで使われるのはAPS-Cサイズ以上(一部フォーサーズサイズもあり)となっていることから、明らかに大きさに違いがみられる(スマホに大きなカメラ部品を載せられるわけがないのは当然のこと)。

 大きなサイズを使うと単純に1画素あたりで使えるセンサーの面積が広くなる。これによって、1画素あたりで取り込める光の量が多くなり暗い場所での撮影がきれいに行うことができる。単純に光の取り込む量が多くなるために短いシャッタースピードで済み、ブレを抑えることができるほか、1画素あたりの情報量も多くなるので、ISO感度を上げてもノイズが乗りにくくなる(ノイズの原因となる要素も少なくなってるから)。

 少々説明が面倒なので省くが、センサーサイズが大きくなるとボケ味が強くなる傾向がある。そのため、ミラーレスなどで撮った写真はスマホで撮ったものと比べてボケ味が強い写真を撮ることが可能だ。

違いその2:可変絞りの有無

 2つ目の違い、それは絞り(f値)を調整することができる点だ。一般的なカメラは撮影者が絞りを調整できる機構が顕微鏡のステージにあるアレ()のようにあるが、スマホにはない。これもセンサーサイズの違いと同じように、小さい端末に搭載することが難しいからだ(中には可変絞りを搭載したスマホがSonyに(略))。そのため、基本的にスマホのカメラのf値は1.7といったかなり低い値にしてあることが多い。絞りについては第2回の記事を参照してほしい。

違いその3:可変ズーム

 今回挙げる、最後の違い、それは可変ズームである。「ん?スマホでもできるんじゃね?」と思った方もいるだろう(実際にできるやつがS(ry )。スマホでもピンチやアウトすることで好みのズームに調整しているが、この時のズームはレンズを動かして画角を調整しているわけではない。撮影した画像の一部を切り抜くことで、ズームを実現しているのだ。図にしてみるとこんな感じ。

右の画像は、左の画像を切り抜いたものだが、ズームして拡大されたように見える。これが、スマホでのズームの仕組みである。この手法では、レンズの焦点距離をいじる必要がないため、簡単にズームを実現できるが、画像の一部を切り抜いているため、画素が少なくなる。即ち、ズームしない画像と比べ、画質が悪くなるのだ。

最後に

 ここまで、スマホと実機の違いについて紹介してきたわけだが、スマホはカメラに比べ、いじれる要素が少なく、カメラより幅が利かないと感じることも多くある。ただ、スマホで頑張ってみるというのも筆者にとっては楽しく、展示会に出せそうと感じた写真を撮れた時はうれしいものである。(現状、筆者はカメラが壊れて使えないというのはご愛敬である。)
 この連載では、カメラを触れることがあまりなかった・最近使い始めた方向けに、写真の明るさってどのように決まっているのかをカメラの機械的仕組みから解説して、どのように写真という一枚の画像に影響が出るのかということを説明していった。初めてカメラに触れる人が参考にしてくれたら幸いだ。本連載を執筆するうえで、助言をいただいた同期部員には感謝を申し上げたい。
 それでは、中の人がまた書く気になったらまた会いましょう。サラバジャヾ(´ω` = ´ω`)ノ

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